Cayの趣味の日記

まずは人狼ゲームの戦法とか感想とか

霊媒師の狂人乗っ取り戦術 ~霊媒師のパワープレイ返し

霊媒師のパワープレイ返し

 

人狼において、例えば真霊媒師が初日に襲撃死したりして、その後、狼霊媒師や狂人霊媒師が真霊媒師の位置を乗っ取って進行してゆくゲームはたまに見かける。

 

今回、説明するのはなんと真霊媒師が狂人を乗っ取って進行し、狼陣営を欺くプレイの方法だ。

  

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  • まずゲームの序盤で霊媒師COした狂人が吊られたり、噛まれたりしていきなり死亡してしまい、かつ、それまでの霊媒結果がそろっていることが条件だ。このとき、真霊媒師は霊媒結果あるいは噛まれた状況から死んだ霊媒師が狂人であったことを知る
  • その後、真霊媒師は狂人のように振る舞う。これは進行の一例であるが、例えば真霊媒師は処刑されて先に死んだ狂人霊媒師にあえて黒判定を打つ。このことで、狼目線、真霊媒師は狂人置きされる。その後、真霊媒師は普通にゲーム進行する。これが最も簡単な狂人乗っ取りプレイだ。
  • 狂人を乗っ取った真霊媒師は、夜に襲撃されることはない
  • 狼陣営目線でパワープレイの条件が揃った場合、狼は真霊媒師にパワープレイを誘ってくる。そこで、霊媒結果をひっくり返すことにより真霊媒師COし、狼COしてきた狼たちを村人達とともに吊り上げる。

 

 

 

狂人乗っ取りのプレイにおいては、先に吊られて死んだ狂人霊媒師に黒判定を打つのが最も手っ取り早い方法だ。しかも、狂人霊媒師がいかにも狼陣営であることを匂わせて吊られた場合には自身の真の位置が取りやすく吊られ位置からも回避できるため効果的だ。逆に言えば、せっかく狂人の乗っ取りに成功したとしても、真を取れず霊媒ローラーで速攻に吊られてしまうようでは乗っ取った甲斐が無いとも言える。

 

狂人霊媒師に黒判定を打つのではなく、占い師が黒を打った先や、吊られた占い師の霊媒結果を騙るのは自分自身の中で2通りのラインについて推理を展開しなければならなくなるため、相当に困難なプレイだと言える。

 

この真霊媒師による狂人の乗っ取りでよく知られているプレイはイシイジロウさんのアルティメット人狼6第2部第2戦におけるプレイだ。このゲームは非常に興味深い内容なので、次に感想を書いてみたい。

 

 

 

cay.hatenablog.com

 

 

騎士GJによるパワープレイ返し ~人狼の究極の大技!?

 

パワープレイというのは狼の数が狂人を加えることにより村陣営を数的に上回る場合、狼が狼COすることにより、狂人を仲間に引き込み、投票で勝利を確定させるプレイだ。このパワープレイが起きると、村陣営は諦めてしまってすぐに試合が終了してしまうことが多い。 

 

今回はパワープレイを村陣営の狼騙りによりひっくり返すというプレイについての話だ。

ぶっちゃけた話、こんな大技は試みられても成功することはまずないだろうとは思うのだが、理論的には可能なプレイなので成立条件について考えてみる価値は一応ある。

 

7人パワープレイ(PP)でも5人PPでもその中に騎士/狩人が生存していた場合には、狂人を騙して狼を吊り上げることによって、村陣営勝利の可能性がある。その夜に騎士がグッドジョブ(GJ)を出すことが条件だが。つまり、7人PP返しの時には、村3狂1狼3から狼を吊って、さらにその夜に騎士がGJを出して、次の日に村3狂1狼2となると、村3の協力により勝利する道が現れる。

 

そのために狂人を騙せる条件について考えてみたがかなり厳しい

 

 

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7人パワープレイ返しの成立条件

真占い師(死亡):真置きされるので村3狼3を占っていないこと。狼占い師がいないこと
真占い師(生存):狼置きされるので特に無し、真占い師は初夜に襲撃死したと騙る
狼占い師:真置きされるのでこれまで死亡した6人に黒を打っていないこと、村3に白を打っていないこと
霊媒師(死亡):真置きされるので、狼霊媒師がいないこと
霊媒師(生存):特に無し
霊媒師:霊媒結果が白白であること
真騎士:7人の中に生存していること

あってるかな?間違っていたら、訂正します。

 

5人パワープレイ返しの成立条件

まず、村陣営の内訳に役職者が含まれていたら、騎士が狙い撃ちされ噛まれてしまうため役職者が生存していないことが条件だ。後は、7人の時と同様の考察です(はしょり)。

 

 

 

まあ、条件を考えると難しいので、とりあえずやってみて狂人を騙せたらOKという感じでトライしてみるのがいいと思う。うまく狂人を騙して狼を吊り上げたら、騎士がGJ出す確率は高いので(ランダムに対象を選んだとして7人PPの場合で3分の1、5人PPの場合で2分の1)、チャンスがあったら頑張って欲しい。パワープレイになったら村陣営は心理的にがっくり来てしまうはずなのだけど、それを返すとは強靭な精神力が必要だ。

 

7人PPの時には有能な真霊媒師が残っていて、素早い初動をしてくれたら村はチャンスかもしれない。

つまり、7人の中に有能な真霊媒師が残っていて
その真霊媒師は霊媒結果からPPが起きることを察知しており
4日目、人狼陣営の挙動から狂人と3狼の位置を瞬間的に見切って、素早く、狂人にPP返しをしかける。同時に、残りの2人の村へも対応するという神のようなプレイだ。

 

5人PPの時には前日の真霊媒師のプレイが鍵かな?

つまり、PPの前日に真霊媒師が処刑されるのだが、霊媒結果から翌日にPPが起きることを察知し、遺言として翌日はPPが起きることを予言する(しなくてもいいけどね)。
残された村人は翌日の最初にPP前提の行動を起こすというプレイだ。

 (あるいは、この場合は霊媒師ではなくて、黒を打たれた村人であってもよいかもしれない。なぜなら黒を打たれた村人は人外占い師がわかっているので、そのラインから残留狼の数が透けて見える場合があるからだ)

 

ということでこの夢の様なプレイが成功するためには、厳しい成立条件、神のような村人陣営(但し、騎士を含む)がそろっている必要がある。こんな大技を一度は見てみたいけど、まあ、無理かな?

 

狼は潜伏霊媒師に対抗するか?

潜伏霊媒師に対する狼の対抗手段

 

人狼ゲームにおいて、霊媒師が潜伏に成功して3日目にCOし、さらにそれまでに騙りの霊媒師がいなかった場合、残存の狼が対抗COしてくる可能性があるが、それはどれだけメリットがあるのか?

 

まず、それまで狼は潜伏していたわけであるから3日目に対抗COするということは1人外露呈することになる。それがどれだけメリットがあるか。

しかし、元々、吊られそうになっていた狼が回避の意味も込めて対抗COしてくるかもしれない。ここで、潜伏霊媒師のユニークな特性が意味を持ってくる。

潜伏霊媒師は情報を多く持っているため、噛みにくい。

なぜならば、対抗COした騙りは狂人である可能性が低いため、襲撃死することイコール真証明となり、潜伏霊媒師の霊媒結果が真置きされ、騙りの狼が無駄になってしまうからだ。

 

したがって、対抗COされた潜伏霊媒師はこのように言うことができる

「私が襲撃死したら、対抗の霊媒師は狼であることがほぼ確定であるので、必ず吊ってくれ」と。

 

 これに対して狼陣営の対抗手段は狂人が占いCOも霊媒COもせずに、潜伏霊媒師に付き合って3日目に霊媒COするということだと思うが、はっきり言って、霊媒師の潜伏はそこまで有力視されていないので、現在のところ狂人も潜伏していたというような事態は想定しなくてもよさそうだ。

 

占い3COの戦略 ~潜伏霊媒師編

3人の占い師がいる場においては霊媒師は潜伏する

 

人狼ゲームにおいて、3人の占い師がCOした場合、村陣営は苦戦を強いられる。その理由としては

  • 3人の占い師の真贋の見極めが難しい
  • 2人の占い師のニセ情報により推理を撹乱される
  • ゲームの早い時期に占い師を吊る必要があるため、真占い師を吊ってしまう確率が高い

などが挙げられる。そこで占い師の真贋を判定し、情報を取捨選択するためには霊媒師の霊媒結果が重要になってくる。

 

 

 

占い3COになった場合、霊媒師は潜伏するのが基本と考えるプレイヤーが比較的多いが、それには十分な理由がある。占い3COの際の狼陣営としては霊媒師の存在が最も脅威であり、連噛みしてでも霊媒師を襲撃してくることが多い。霊媒師保護のために少なくとも初日を潜伏させることは賛同が得やすい。

霊媒師にはできれば2人の占い師の判定をさせ、狼占い師を確定させたい。そのために、占い師を吊った翌日が霊媒COするタイミングとなるだろう。

 

しかし、占い3CO状態で、騙りの霊媒師が出てきた場合、霊媒COして3-2進行とするのが基本だと思う。霊媒ローラーの間に3人の占い師を温存することの方がメリットがあると考えるからだ。占い3CO霊媒2COでは役職者に2狼含まれていることが確定なので、霊媒ローラーと同時進行で最後の狼を引き当てた占い師から吊っていく。

 

 占い3COの戦略をまとめると

  1.  初日は潜伏する。ただし、占い3COで、騙りの霊媒師が出てきた場合、霊媒COして3-2進行とする。
  2. COのタイミングは最初の占い師吊りの翌日。あるいは3日目
  3. できれば2人の占い師の霊媒判定をして、狼占い師を確定するまで生存したい

 

 

霊媒師は潜伏で行こう

はじめに

人狼ゲームにおいて霊媒師は、処刑された者の正体を知ることができるという特殊能力を持つ。霊媒師の能力が効果的に発揮できたならば、その情報はその後の推理のために重宝するだろう。

その霊媒師の能力を十分に発揮させるためにはどうしたらよいか?それは、ゲーム中盤まで霊媒師を生存させることだ。しかし、霊媒師は吊られたり、噛まれたりしてゲームの序盤のうちに処分されることが多い。そこで霊媒師を中盤までに生存させるためにゲームの序盤は霊媒師を潜伏させるという戦術が有効と考えられる。

 

ここでは人狼における潜伏霊媒師の基本戦術について考えてみたい。

 

 

霊媒師の潜伏戦術の現状

スリアロ村や将棋棋士人狼人狼TLPT、アルティメット人狼など、現在、見ることができる人狼ゲームプレイ動画で霊媒師が潜伏戦術を採ったプレイはいくつか挙げることができるが、

そもそもプレイ数が少ない

上に

怪しまれすぎ

のためにすぐ吊られたり、信用勝負にあっさり負けたりしている。多くの人狼プレイヤー達には潜伏戦術は奇異に見えて受け入れられないようだ。こういうことではいかんと思い、この記事を書き起こした次第だ。

 

 

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なぜ潜伏か?

巷でよく見かける人狼ゲームの動画では、霊媒師が初日にCOするのが当然で、初日に出てこないと信用しないとの発言が飛び交うことがよくある。それでいて、霊媒師は短命で2日目ぐらいで霊媒ローラーとして吊られたり、霊媒結果を隠すために呆気無く襲撃死したりする。能力に比して、これぐらい、軽んじて扱われている役職は他にない。

 

霊媒師の能力を使いたいタイミング、それはゲームの中盤、13人村では具体的には3日目、4日目あたりだろう。決して、序盤ではない。そこで潜伏霊媒師戦術では、初日、できれば2日目まで霊媒COせずに、3日目にCOするという行動をとり、少なくとも4日目までの生存を狙う。

 

霊媒師が4日目まで生存することができた場合のメリットとして挙げられるものは

  • 役職者を含む3人の狼判定ができる
  • 占い師の狼判定ができた場合、狼占いの白先に囲いの狼がいる可能性が高い
  • 霊媒結果から残りの狼の数がわかるため、将来のパワープレイの可能性を予測することができる

さらに

  • パワープレイ返しの大技を仕掛けられる

などがある。

 

最後のパワープレイ返しは狼陣営勝利の局面から人間陣営勝利へひっくり返すプレイで、理論的には可能なものの実現は極めて難しい。このパワープレイ返しには、霊媒師の役割が重要なのだが、これについては後ほど説明したい。

 

ここで誤解が無いように強調しておきたいのだが、筆者は霊媒師の潜伏戦術を強く推奨しているわけではない。対抗霊媒師が存在しているのならば初日あるいは2日目からの霊媒ローラーは非常に有効な戦術である(確実に人外を吊れるし、騎士保護の観点からも有効だ)し、初日に役職者を全て出すという戦術(フルオープン)も初日に役職者が襲撃死してしまうというレアケースを推理に組み込まなくてもよいし、狼が様子をみて遅れて騙ってくることを防ぐなどの利点がある。 しかし、3人の占い師と1人の霊媒師がCOして場に存在している状況は十分な占い師判定ができずに霊媒師が襲撃されてしまう危険性を避けることができず、村陣営にとって不利な展開になりやすい。安易に霊媒師をCOさせることは避けるべきだというのが、霊媒師の潜伏戦術の基本的な考え方だ。

 

あと、毎回毎回、同じような進行よりも少しは意外性のある展開があったほうが人狼も面白いでしょ?

 

 

 

潜伏霊媒師の基本戦術

霊媒師の潜伏行動について私が有力と思う戦術について下記にまとめるが、これは基本的に占い2COの時の戦術と考えて欲しい。占い3COの時の行動については別ページで説明したい。

  1. 初日は霊媒COしない
  2. 初日の霊媒結果が黒であるなら、2日目の序盤に霊媒COする
  3. 初日の霊媒結果が白であるなら、2日目の最初は霊媒COせず、様子を伺う
  4. 初日に騎士の護衛が成功して襲撃死が無かった場合、狼は連噛みしてくる可能性が高い。ターゲットはおそらく役職者だ。したがって、2日目の潜伏が成功する可能性が高い。
  5. 占い師が黒を出したなど、占い師ではない者からの吊りが有力である場合にはそのまま2日目は潜伏を考える。
  6. 対抗霊媒師が出ており、吊り対象が定まらず、混沌としている場合には2日目の中盤以降に霊媒COし、対抗霊媒師吊りからの霊媒ローラーを誘導する。
  7. 対抗霊媒師が誰もいない場合、霊媒師は2日目はそのまま潜伏する。村陣営は霊媒師が潜伏戦術に出ていることが有力であると判断できると同時に、1日目の霊媒結果は白だったと推定進行できる。
  8. 潜伏した霊媒師は3日目の最初にCOする
  9. 霊媒結果が白白であった場合はパワープレイの危険性があるので、対抗霊媒師(もしいれば)に吊りを誘導する

霊媒師が潜伏戦術を採った場合においても、霊媒ローラーは村陣営にとって最も有益な作戦になり得る。したがって、対抗霊媒師がいた場合、敢えて霊媒COすることも選択肢に入れるべきだ。その場合、わざわざ吊られにいった行動から真目を取りやすいと個人的には思う。

 

潜伏戦術の最大のリスクは潜伏している期間に襲撃死してしまうことだ。その際に対抗霊媒師が出ていた場合にはその霊媒師が誤って真置きされてしまう可能性が高い。したがって、真霊媒師は潜伏の間、できるだけ襲撃を避けるように行動しなければならない。一方、村陣営はいつまでも襲撃されずに生きながらえている霊媒師は、乗っ取りの霊媒師の可能性があるということを常に念頭に置く必要があるだろう。

  

 

 

狼陣営の行動

  気になるのは狼陣営の行動だ。COしている人間の数が足りないので、霊媒師が潜伏していることは狼陣営には透けている。しかも、霊媒師を騙るつもりの狼/狂人が初日、2日目に潜伏するメリットはあまりないので、そういう狼/狂人は普通、比較的早い時期にCOしている。狼陣営としては騙り霊媒師が表舞台に立っている間に真を取らせたい。だから、初日の「霊媒師はCOしてください」「COしなければ今後は信用しません」などという煽りは狼としては好都合である。さらに残りの狼が騙り霊媒師の真を上げるような言動をさり気なくす行うことは効果的だろう。潜伏戦術を取っている真霊媒師はその間にも潜んでいないとならないので、個人によって好みの分かれるプレイであるといえる。

ここで、私が言っておきたいことは、騙りの霊媒師の真目が上がる傍らで、真の霊媒師がじっと潜伏するプレイを選択したとしてもそれだけで責めないで欲しいということだ。人狼は信用を勝ち取るゲームであるが、潜伏してきた霊媒師は将来、村のために貢献しようとして逆境に耐えてきた真の霊媒師であるかもしれないのだ。

 

終わりに

 霊媒師が潜伏するプレイは人狼動画では余り見ることがないし、一般的ではない。潜伏した霊媒師が信用を取ることは残念ながら、さらに少ない。それは「霊媒師は初日にCOするもの」というわかりやすいマニュアルプレイが強く信じられているからだと思う。

 

霊媒師が潜伏することについては狼陣営と人間陣営とでは利益が相反している

そのことが認知されず、潜伏した霊媒師が潜伏したという理由だけで叩かれ、真をとれず、吊られてしまうプレイは見るに忍びない

 

 したがって、霊媒師の潜伏戦術が成功するためには、霊媒師が序盤にCOしなくとも、それは霊媒師が採り得る戦略であるという村陣営のコンセンサスが必要だ

 

今後、霊媒師が潜伏するプレイが有効な作戦であると認知され、対面人狼動画でもっと広くプレイされるようになることを願っている。霊媒師は潜伏するもので、霊媒師が潜伏していても何ら不思議な事はないという概念が、今よりもっと受け入れられるようになれば、人狼のプレイにバリエーションが生まれ、より面白くなるのではないだろうか。このブログの記事がその一助となれば幸いだ。